絵本の読み聞かせ効果やコツ!親子で楽しめる絵本ランキング7選

「絵本の読み聞かせには、どんな効果があるの?」「読み聞かせにおすすめの本を知りたい」そんなお父さん・お母さんのために、絵本の読み聞かせ効果と、読み聞かせるときのコツについてまとめました。読み聞かせで子供に人気の絵本も5冊紹介しています。子供が読み聞かせで喜んでくれる本をお探しの方は、ぜひ参考にしてください。

絵本の読み聞かせの効果って?

ここからは、絵本の読み聞かせ効果について説明します。

親子でコミュニケーションがとれる

絵本の読み聞かせを行うことで、親子のふれあいを増やしてコミュニケーションを取ることができます。花園大学社会福祉学部の調査によると、絵本の読み聞かせを行った親子では、そうでない親子と比べて、親子間の話題や身体的接触を含むコミュニケーションがはっきりと見られたとのこと。絵本を通じた自然なふれあいにより、子供の情緒が安定したり、子供の日々の変化に気づけるので、親子の信頼関係を築けます。

想像力を育てる

絵本の読み聞かせは、子供たちの想像力を豊かにします。幼児教育を専門にしている尾崎恭子さんによると、「読み手が感動を持って読み聞かせをすることで、子供の想像力が育まれる」と言います。例えば、子供が想像でヒーローの真似をするとき、同時に「ヒーローのように強くなりたい」と思っています。その願いが、その後の「見たい、聞きたい、知りたい、やってみたい」という好奇心・探求心へと繋がるのです。読み聞かせを通じて、子供の発達・創造の源にある想像力を、さらに育むことが期待できます。

語彙力・読み書き能力が高くなる

教育・社会系心理学が専門の内田伸子教授の研究によると、「読み聞かせ体験の多い子どもでは、語彙力と読み書き能力が高い」という結果が出ています。この時大切なのは、大人と子供が対等な関係で、楽しい体験を共有する事です。そうすることで、子供が主体的に大人と関わろうとして、語彙が増えると言います。読み聞かせの量よりも、絵本を通じて子供と共感したり、子供の理解をサポートすると良いでしょう。自発的な学びを通して、子供心・体・頭が活発に動き、考える力が伸びることが期待できます。

絵本の読み聞かせはいつから始めたらいい?

絵本による読み聞かせは、何歳から始めるのが正解ということはありません。赤ちゃんは生まれる前から聴力が備わっています。早い人では、赤ちゃんがお腹にいる時から、音やリズムを楽しめる絵本を読みます。また、生後数ヶ月すると、色や音を判別できるようになるので、そのタイミングで読み聞かせを始める人もいます。絵本の読み聞かせには、親子のふれあいを増やすなど、様々な効果があります。ご家庭のタイミングで、気になった時に始めてみてはいかがでしょうか。

絵本を読み聞かせるときのコツは?

ここからは、絵本を読み聞かせる時のコツについて解説します。

子供が見やすいように絵本を持つ

絵本のメインは「絵」です。子供が絵が見えるように絵本を持たないと、絵本を読む楽しみに繋がりにくくなります。小さい子の視力は生後6ヶ月で0.04〜0.08、1歳で0.2前後に発達します。その後3歳半から5歳くらいで、80%以上の子が1.0に達します。(広島医師会 子どもサポーターズ 「眼科 3歳児検診へのお誘い」)思った以上に見えていないこともあるので、絵本を見せるときに注意すると良いでしょう。また、絵本をなるべく揺らさない方が、絵本の世界に入り込めて、集中力が切れにくくなります。

抑揚を付けて飽きさせない

子供が内容を理解しやすいように、適度な抑揚をつけて読みましょう。メリハリをつけて読む事で、子供の注意を引きつけられます。ただし、あまり大げさな表現にすると、絵本ではなくお父さん・お母さんが主役になってしまいます。絵本のメッセージを伝えたいときは、適度な抑揚に抑えて淡々と読むと、内容がより伝わりやすくなります。

繰り返し同じ本を読んでも大丈夫

子供は、同じ本を何度も読むのが大好きです。「新しい本をどんどん読んで、たくさんの物語や言葉に触れてほしい」と思うお父さん・お母さんもいますが、まずは子供が興味のある本を読んであげましょう。子供の脳は反復が大好きで、絵本の中で使われる単語・文章を日常語として取り入れる準備をしています。興味のないものは、子供の学びには繋がりにくいと心得て、せがまれたら何度でも読んであげましょう。

絵本の読み聞かせにおすすめの人気ランキング7選

ここからは、読み聞かせに特におすすめの人気絵本を5冊ご紹介します。

第1位:だるまさんが

作: かがくい ひろし 出版社: ブロンズ新社 
本体価格: ¥850 +税

発売以来多くの読者を喜ばせている「だるまさん」シリーズの絵本。「だ る ま さ ん が…」という溜めで、一体何が起こるんだろう?と、子供を引き込みます。「どてっ」「ぷっ」など子供の好きな「擬音」が入っており、読み方もお父さん・お母さんのアレンジが可能。読み手も一緒に楽しめる絵本です。

第2位:バムとケロのにちようび

作: 島田 ゆか 出版社: 文溪堂 
本体価格: ¥1,500 +税

1994年に刊行以来、大人気の「バムとケロ」シリーズ。しっかり者の犬のバムと、散らかすのが得意なケロちゃんのお話です。雨の日曜日には、サッカーも砂あそびもできないから、本を読もう!まず部屋のお掃除をして.…..と思ったら、どろんこのケロちゃんが帰ってきた!タオルかけがバムたちの模様になっていたり、椅子の足が犬の足のかたちをしていたり、インテリアがとにかくユーモアで、読むたびに新しい発見があります。チャーミングなキャラクターに惹かれて、シリーズを通して読むファンも多い作品です。

第3位:でんしゃでいこう でんしゃでかえろう

作・絵: 間瀬 なおかた 出版社: ひさかたチャイルド
本体価格: ¥1,200 +税

やまの駅から出発した電車が、うみの駅へ到着するまでのお話。素朴で懐かしいタッチで描かれた景色が、ページをめくるごとに移り変わります。「デデンドドン」「デデンゴゴー」と、電車が走る場所によって擬音が違うので、読み手の腕の見せ所でもあります。最後のページでうみの駅についたら、反対から読んでやまの駅に帰ってくることもできます。電車のお客さんに注目して、「赤ちゃんが起きた」「車掌さんがカメラで写真を撮ってあげてる」と変化に注目しても楽しめます。

第4位:へんしんトンネル

作・絵: あきやま ただし 出版社: 金の星社  
本体価格: ¥1,200 +税

くぐったものが変身してしまう、不思議なトンネル。「かっぱ かっぱ かっぱ…」と言いながらかっぱがトンネルをくぐると、「ぱかっ ぱかっ」と元気なおうまになって出てきました。では、とけいがトンネルをくぐると?クイズ形式で読んだり、親子で言葉遊びができる絵本です。

第5位:ばけばけばけばけ ばけたくん

文・絵: 岩田 明子 出版社: 大日本図書 
本体価格: ¥1,300 +税

2009年発売以来、大人気の「ばけたくん」シリーズ。食いしん坊のばけたくんが、食べたものに次々と変身するお話です。いちご、きのこ、メロンソーダにスパゲティー…ネバネバの納豆にも変身します。お気に入りの変身シーンになるのを心待ちに、読み聞かせをせがむ子供も。食べ物とおばけが好きな子供におすすめです。

第6位:ぜったいに おしちゃダメ?

作:ビル・コッター 出版社:サンクチュアリ・パブリッシング
本体価格: ¥980 +税

謎のモンスター「ラリー」が、絶対に押してはいけないボタンを「押しちゃえば?」と誘惑します。ボタンを押すと、大変なことが起こって…。絵本の中のボタンを実際に押せる、参加型の絵本。子供の好奇心を刺激して、夢中で読んでしまうお話です。

第7位:ペネロペこわいゆめをやっつける

作: アン・グットマン 絵: ゲオルグ・ハレンスレーベン
訳: ひがし かずこ 出版社: 岩崎書店  
本体価格: ¥1,600 +税

うっかり者のコアラの女の子「ペネロペ」シリーズで、特に人気の1冊。こわい夢を何度も見て、目を覚ましてしまうペネロペ。そこで、パパがこわい夢をやっつける魔法の粉を持ってきます。パパと魔法の粉のおかげで、マンモスに乗ってお散歩したり、お花畑の上を飛んだりと、素敵な夢を見て眠れるようになります。表紙には、物語に出てくる魔法の粉のような、キラキラした粉の装丁も。寝る前に読んで、幸せな気持ちで眠りにつける絵本です。

「絵本の読み聞かせ効果やコツ!親子で楽しめる絵本ランキング7選」まとめ

いかがだったでしょうか。絵本の読み聞かせには、コミュニケーションを増やしたり、想像力を伸ばしたりといった効果があります。1冊5分程度で読み聞かせられる絵本もあるので、まずは1冊チャレンジしてみてはいかがでしょうか。子供の新しい興味を引き出して、笑顔が増えるきっかけになるかもしれません。

【出典】

川井蔦栄・ 高橋 美知子・古橋 エツ子(2008) 「絵本の読み聞かせと親子のコミュニケーション」 花園大学社会福祉学部研究紀要(No.16,p83‒96)

尾崎恭子(2005)「幼児の精神発達と絵本」中国学園紀要 (No.4,p 61-67)

内田伸子(2017)「学力格差は幼児期から始まるか?:――経済格差を超える要因の検討――」教育社会学研究(No.100,p108-119)

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