【大人の絵本】人気ランキング5選!なつかしい童話や泣ける物語も

大人の絵本が、いま人気の理由

仕事や家事、育児にお疲れのあなた。愛する家族といえど、毎日のやり取りの中でいつの間にか心に溜まってしまう、「モヤモヤ」に心当たりがあるのではないでしょうか。

そんなお悩みにヒントを与えてくれるのが、意外にも絵本。絵本は子ども達だけのものではありません。今は大人にこそ、絵本が必要だといわれているんですよ。

癒しや気づきを得られる

年齢を重ねるにつれ、喜ばしいことや楽しいこと、嬉しいことも増えますが、その反対に辛いことや、しがらみも増えてきます。日々するべきことに追われ、時間だけが足早に去っていくような、物寂しい感覚に陥る方もいるのではないでしょうか。絵本の世界には読みやすく、優しいお話がたくさん。疲れた心がきっと癒されるはずです。

凝り固まった考えを柔軟にしてくれる

「物事はOOでなくてはならない!」といった、固定概念に縛られていませんか。いつの間にか自分で決めてしまっていた、自分の世界を狭めてしまうルール。それは大きい視野をもって改めて見ると、意外にも小さなものさしであったことに気づくはず。絵本は簡単なお話のようでいて、読み手の受け取り方次第で幾重にも世界が広がります。凝り固まった考えをほぐしてくれることでしょう。

なつかしい思い出に浸れる

あなたが小さな頃に読んでもらった絵本、物心ついた頃に出会った絵本。人生の中のどこかで、絵本と触れ合ってきたはずです。家族や友人との会話のきっかけをくれる作品がたくさんありますよ。

大人の絵本|いま売れているランキングTOP5

だいじょうぶだいじょうぶ

作・絵: いとう ひろし 出版社: 講談社 
本体価格: ¥1,000 +税

主人公の「ぼく」が、もっと小さかった頃のお話です。大好きなおじいちゃんとの散歩で得られる、新しい世界への気づきにワクワク。しかし同時にやってくる怖いことや、不安にも襲われてしまいそうになる「ぼく」に、おじいちゃんはこう言います。「だいじょうぶ、だいじょうぶ」。その温かい言葉は、まるで魔法のように「ぼく」にパワーを与えます。新たな一歩を踏み出す勇気をくれる作品。おじいちゃん、おばあちゃんと一緒に、ふらりと散歩に出かけてみませんか。緩やかに、優しい時の流れを感じられるはず。

新装 ぼくを探しに

作・絵: シェル・シルヴァスタイン  訳: 倉橋 由美子
出版社: 講談社   本体価格: ¥1,500 +税

「自分探し」を試みたことがある方はたくさんいるのではないでしょうか。そんな方はこの絵本に出てくるこのフレーズに、思わずギクリとしてしまうはず。「何かが足りない、それでぼくは楽しくない。足りないかけらを 探しに行く」。可愛らしいイラストと、読みやすい文章に、深く考えさせられる本です。

ぼく おかあさんのこと…

作: 酒井 駒子 出版社: 文溪堂 本体価格: ¥1,500 +税

お母さんのことが大好きなウサギの男の子のお話。大人の勝手な都合に、子ども達は納得いかないこともたくさんあるはず。あなたが小さかったあの頃、腹立たしかったこと、お母さんにわかってほしかったこと、今でも覚えていますか?あなたの根底にある素直さを、優しく思い出させてくれるお話です。読み終えた後、愛しさと懐かしさも感じられるはず。男の子のママやパパでなくても、心に温かいものが広がることでしょう。

大人の絵本|ほろりと泣けるストーリー3選

つみきのいえ

文: 平田 研也  絵: 加藤 久仁生  出版社: 白泉社   本体価格: ¥1,400 +税

広い海の真ん中に、ちょっと変わった家に住んでいるおじいさんが主人公。おじいさんが住んでいたのは、だんだん海水が上がってくる街でした。海水の上昇と共に、家の上に家を作り生活しているおじいさんは、ある日落とし物を探しに、海へ潜ることにしました。海底に広がっていたのは、数年前まで共に暮らしていたおばあさんとの優しい思い出。少し寂しいお話のようにも感じられますが、平凡で温かい思い出に触れるおじいさんと共に、幸せな気持ちになれる絵本です。

ルピナスさん

作: バーバラ・クーニー 訳: 掛川 恭子 
出版社: ほるぷ出版  本体価格: ¥1,300 +税

生きることの意味について、問いかけてくれる1冊です。「自分の人生に意味があるのだろうか?」あなたも一度は考えたことがあるのではないでしょうか。「世の中を、もっとうつくしくするために、なにかしてもらいたい」、子どもの頃のルピナスさんは、大好きなおじいさんとの3つの約束を交わします。今はもうすっかりおばあさんになってしまったルピナスさんですが、今自分にできることは何か、考えた末に最善の策を思いつきます。この本は「できることをすればいい」と優しく投げかけてくれているようです。

特に人生の岐路に立つ方には、胸にじんと広がるものがあるお話。

ずーっとずっとだいすきだよ

作・絵: ハンス・ウィルヘルム  訳: 久山 太市
出版社: 評論社   本体価格: ¥1,200 +税

愛する存在との別れのお話。主人公の男の子と犬のエルフィーは、多くの時間を共に過ごし大きくなります。エルフィーが天国に旅立った日、家族みんな悲しみに包まれますが、男の子は少しだけ気持ちが楽でした。それはエルフィーに「ずっと大好きだよ」と毎日伝えられていたから。あなたは愛する人に自分の気持ちを伝えられていますか?人生の中で、いつ何がどのような形で起きるか、誰にもわかりません。私達にできることは、自分のありのままの気持ちを、大切な人にきちんと伝え、真摯に向き合うことだけ。「察してくれるだろう、わかってくれているだろう・・・」そんな気持ちはすぐに捨て、今こそ自分の気持ちを素直に伝えてみませんか。

大人の絵本|なつかしさと発見の宝庫!グリム童話3選

こびとのくつや

作: 寺村 輝夫  絵: 岡村 好文
出版社: 小学館   本体価格: ¥1,000 +税

真夜中に、親切な小人が靴屋さんの代わりに靴を作ってくれるお話です。大人になれば壁を突破した先には、さらに高い課題が待ち受けているものです。「誰か代わりに進めてくれないかなあ・・・」そんな風に弱気になることもありますよね。このお話の靴屋さんは、決して裕福ではありませんが、ネガティブにならず、現状にあるもので真面目にやるべきことをこなしていきます。苦しい時も、楽しい時も、日常を前向きに捉えていれば、小人が現れるくらいの幸運もやってくるかもしれません。

おおかみと七ひきのこやぎ

作: グリム童話  絵: フェリクス・ホフマン
訳: 瀬田 貞二 出版社: 福音館書店  
本体価格: ¥1,400 +税

六匹の子ヤギを食べてしまった狼に、母親ヤギは怒り、復讐します。グリム童話特有の残酷な描写も少々ありますが、だからこそ他の絵本にはない雰囲気です。自分がいかなくては、子ども達は飢えて死んでしまう。母親ヤギに、自身の姿が重なる方もいるのではないでしょうか。親となった責任、悪いことをすれば必ず自分にかえってくるということを、改めて考えさせられるお話です。

シンデレラ または小さなガラスのくつ

作: ペロー童話  絵: エロール・ル・カイン
訳: 中川 千尋  出版社: ほるぷ出版   
本体価格: ¥1,300 +税

ご存知シンデレラのお話ですが、この絵本はラストが従来の展開とは少し違っています。シンデレラだけでなく、いじわるな姉達も立派な男性と結婚し、ハッピーエンドで締め括られているのです。昔ながらのシンデレラと違う新たな見解に、大人になったあなたは何を思うのでしょうか。絵も繊細で美しく、思わずじっくりと見てしまいますよ。

大人の絵本|美しい絵や文章に癒される絵本3選

ブローチ

作: 内田 也哉子  絵: 渡邉良重
出版社: リトルモア  本体価格: ¥1,714 +税

1ページ1ページに描かれた美しい絵に、溜息がでてしまう絵本です。ページをめくる度に、美術館の中にいるような世界が広がっています。女性は人生の中で、様々なターニングポイントに立たざるを得ません。仕事に追われながら結婚を考え、年齢を意識しながら出産をし、将来を案じながら育児をする必要があります。全ての女性は、みんな小さな女の子だったはず。絵本に触れ合うことで、自分だけのうっとりするような世界に浸りませんか。贈り物にも最適です。

トラといっしょに

作: ダイアン・ホフマイアー 絵: ジェシー・ホジスン
訳: さくま ゆみこ 出版社: 徳間書店 
本体価格: ¥2,000 +税

美術館にあるトラの絵に感銘を受けた、主人公のトム。帰って早速大きなトラの絵を描きます。その夜、絵だったはずのトラと一緒に、トムは冒険に出かけるのです。美しい月夜の中で広がる世界と、トラの力強い瞳に、思わず心揺さぶられる作品ですよ。

ぶどう酒びんのふしぎな旅

原作: H.C.アンデルセン 絵: 藤城 清治
訳: 町田 仁 出版社: 講談社
本体価格: ¥2,857 +税

このお話の主人公は、なんと「ぶとう酒のビン」。様々な物語と触れ合ってきたぶどう酒のビンが、その半生を語ります。60枚にわたる影絵の美しさと繊細さが、物語をさらに魅力的に彩る1冊。人生の中で経験する様々な局面に、新たな角度から見つめることができる作品です。

【大人の絵本】人気ランキング5選!なつかしい童話や泣ける物語も

大人になってから改めて絵本の世界に触れると、子どもの頃とはまた異なった感じ方や、発見があるのではないでしょうか。ご自身の心情に合った絵本や、温かく優しい言葉が散りばめられた作品達に、きっと新たな気づきを得られると思います。日々に忙殺されている方、癒しを求めている方に、今こそ絵本が必要だと思いませんか。

思いがけないギフトにもなり得る絵本。あなたの心にそっと寄り添い、ほっと息をつけるような穏やかさを与えてくれるはず。紹介した作品はほんの一部です。ぜひお気に入りの1冊を見つけてくださいね。