子どもが成長するにつれ、言葉遣いや言い回しにイラっとしたり、将来を心配してしまうことはありませんか。
反抗的な言葉遣いが増えてきた小学五年生の長男に、最近不安を持ち始めた私が手に取ったのが「12歳までに知っておきたい言い換え図鑑」。
子どもだけでなく、大人である私も頷きながら読んだ本書を紹介します。
コミュニケーション能力の向上や、人間関係を育む上で大切にしたいことを学びたい方はぜひ、この一冊を参考にしてみてください。
12歳までに知っておきたい言い換え図鑑の基本情報
日本脳率協会マネジメントセンターが出版する本書は、教育学者の齋藤孝氏が著した書籍です。
「語彙力×言い換えで一生困らない伝え方がマスターできる!」をキャッチコピーに、シリーズ累計が15万部を突破した、ベストセラーとなっている本です。
定価は1,600円(税別)、全国の書店のほか、Amazonや楽天ブックスといったインターネットでも購入が可能です。
ポジティブな言い換えができそう!読んだ感想をレビュー
小学五年生の長男はスポ少でサッカーをしていることもあり、友だちは多いほうです。
比較的穏やかな性格であることから、なかなか自分の伝えたいことがうまく伝わらず、悶々としている姿が度々みられるようになりました。
そんな長男と一緒に、親子で読み進めた感想をレビューしたいと思います。
注意ができない、断り切れない…お互いの気持ちを大切にする“伝え方”
「本当はいやなのにお願いを引き受けたり、ダメだと分かっていても注意ができない」
一見すると人間関係では全く問題がなさそうに見える長男も、ちょっとした悩みはあるようでした。
本書の目次にある「気持ちの伝え方」は、お互いの気持ちを大切にしながら自分の意見を伝える方法を学べます。
その中でも「相手を傷つけずに自分の『いや』を伝えたい時」は、ただ単にいやを伝えるのではなく「せっかく誘ってくれたのに」「そこまでしてくれたのに」と、相手に感謝やお詫びの気持ちを伝える言い回しを学びました。
そのほかにも「『間違っているよ』と伝えたい時」や「『いけないよ』と注意したい時」など、どう伝えたらいいか分からずにいた長男にとっては「なるほど」と、うなづける内容が多かったそうです。
「どう言ったらいいかを“具体的”に教えてくれる」
事例に出されているのは、どれも小学生にとってはあるあるなシーン。
“友だちのお願いを断ったらがっかりさせてしまった”
“友だちに同意をもとめられたけれど、共感できなくて困った”
“家族が心配してくれているのに突き放してしまった”
自分が言った言葉に、どこかモヤモヤするけれど、答えが分からない。
そんな時に、伝えたかったことはどんな内容だったか、どう言い換えができるかを整理して教えてくれることで心がすっきりします。
雰囲気だけだと納得しづらい、子どもの視点に寄り添ってくれる明快な教えは、親にとっても参考になりました。
「元気をもらえる本」
お友達や家族とケンカをしてしまった時、モヤモヤした時に、この本がヒントになるかもしれないと長男は言っていました。
常日頃から読むというよりは、困ったときに元気やヒントをもらえる本という認識のようです。
国語の勉強にも役立つ“言い換え”を学ぶメリット3つ
言葉を発した本人と、その言葉を受けた相手の気持ちがよく表現されたこの一冊。
国語の勉強や、普段の生活にも役立つ“言い換え”を学ぶメリットを、3つ紹介します。
①円滑にコミュニケーションができる
NG言葉を知ったり、ポジティブな視点で相手に言葉を投げかけられるようになることで、人とのコミュニケーションが円滑になります。
家族や友だち同士だけでなく、成長と共に関わる人にも変化が訪れた際にも、言い換え力はどんな場面であっても役立つものだと思います。
②言葉を口に出す前に伝え方を考えられる
メールや手紙などの「文字」とは違い、発してしまうと取り消せないのが「言葉」。
口に出す前に少しだけ立ち止まり“どう伝えたら自分の気持ちが届くかな”と、伝え方を考えられるようになることも、言い換えを学べば自然と身に付きます。
③相手を気遣うだけでなく自分自身を大切にできる
“言い換えを考える”のは、相手だけでなく、自分自身を大切にすることにも繋がります。
ちょっとした言葉の気配りができることで、自分をもっと好きになれるきっかけにもなるのではないかな、と感じました。
12歳までに知っておきたい言い換え図鑑は親子で読みたい一冊
言葉の伝え方を学んでほしいと手渡した本書ですが、大人である私自身も多くの学びが得られた「12歳までに知っておきたい言い換え図鑑」を紹介しました。
人間関係で困ったことがあれば、年齢問わずに読みたい本です。
素敵な人間関係を築いていく第一歩として、ぜひ親子で手に取ってみてくださいね。