宇宙への興味が広がる本「うごかす!めくる!宇宙」で理科の勉強

先日、小6の娘が誕生日を迎えました。誕生日のプレゼントに「図鑑はどう?」といったら嫌がられてしまいました。他に欲しい物はいっぱいあるようですし、図鑑というと勉強のイメージなのでしょうか。

そんな時に、楽しそうな本を見つけました。しかけ絵本です。小さな頃は娘も夢中になってページをめくっていたものです。それもあり、しかけ絵本というと、幼い子向けかと思いましたが、こちらの本はどうやら様子が違います。内容もかなり本格的で、興味を持ちました。

うごかす! めくる! 宇宙
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うごかす!めくる!宇宙

「うごかす!めくる!宇宙」は、アンヌ・ソフィ・ボマンさん、オリヴィエ・ラテイクさんの2人によって書かれた本で、中村有以さんが翻訳しています。パイインターナショナルより出版されており、2,970円でした。

宇宙飛行士や天文学者など、宇宙についての専門家から直接取材して作成された本になっています。

帯には「大人のほうがハマる!?」と書かれていて、なんだかこちらまでワクワクしてきます。

大型本ですので、迫力も満点!娘も、1ページ開いただけで「わあ!」と歓声をあげていました。

ロケットに乗っていたのは動物だった

この本はどのページにもしかけが施されており、どこからめくっても楽しいと思いますが、娘が特に興味を持っていたのは、「最初のころ、ロケットに乗っていたのは、動物だった!」という話でした。ロケットの横のしかけを引っ張ってみると、動物がロケットに乗っています。「かわいい!」と思わず声が上がります。

1957年にはスプートニク2号に乗っていた犬のライカ、1959年にはジュピターに乗っていたサルのミス・ベイカー、1963年にはヴェロニクに乗った猫のフェリセット、1991年にはコロンビア号のクラゲ。

きっと文章だけだと読み飛ばしてしまいそうな箇所ではありますが、動物達がかわいらしい小さな絵で次々と現れるしかけになっていますので、娘は何度も引っ張って楽しんでいました。

こちらのページでは、年代順にロケットが紹介されており、そのロケットもめくれるようになっています。エンジンの位置、コックピットの様子、人工衛星等も描かれています。

国際宇宙ステーション

「国際宇宙ステーションって何?」と、子どもに訊かれたら、答えられるでしょうか?恥ずかしながら、私は全く言葉が出てきません。

こちらのページでは、宇宙飛行士を動かしたり、ロボットアームを動かしたりしながら国際宇宙ステーションにおける人類の活動を学べます。

この本の特徴かとも思いますが、イラストがかなり細かく、小さなしかけもたくさんあります。実験用のモジュールで、「宇宙でどんなふうに植物が育つか研究中」という文章と共に、宇宙飛行士が植物を育てている様子のイラストなど、どの箇所をめくっても、「わあ!」と思わせてくれます。

解説も詳しく載っています。「国際宇宙ステーションに辿り着くのは2日間かかるが、地球に戻るにはたった3時間半」「宇宙飛行士はおよそここで6か月過ごして3か月ごとに新しいクルーがやってくる」「国際宇宙ステーションは地上からおよそ400キロの高さにあり、1日に地球を16周する」

親子で全く知らないことばかりでしたので、かなり興味深かったです。2人で読んでいましたので、私が文章を読んで娘が聞きながら、しかけをめくったり引っ張ったり……。

読み聞かせなんて、高学年にもなると全くしていませんでしたが、こちらの本だと自然にそれができてしまっていました。

うごかす! めくる! 宇宙
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宇宙飛行士の訓練と宇宙服

宇宙飛行士になるためには、どうすればいいか?というページもありました。
「宇宙に行くには、最低でも8年の訓練が必要」と書かれていて、娘は「8年!」とかなり驚いた様子でした。

訓練の様子もしかけ絵本で描かれています。椅子に座った飛行士をぐるぐる回して、ロケットの回転に耐える訓練の様子を知ることができます。

また、無重力に慣れる訓練をプールで行ったり、飛行機をわざと降下させたりさせたりするトレーニングもイラストで紹介されていました。

娘は「宇宙に行くのは大変なんだ……」と思ったようです。

宇宙服もイラストをめくると、中が見えるようになっています。宇宙服は分厚く10枚の層になっており、下着にとりつけた細いチューブに冷たい水を流して暑くならないようになっています。実に様々な工夫がされているのだと分かります。

分厚そうなヘルメットも、太陽光線から目を守るためのものです。

こちらの内容も娘は興味を持ったらしく、ヘルメットを飛行士に被せたり、外してみたりと、楽しそうに遊んでいました。

太陽系と銀河

宇宙についての本ですので、太陽系の惑星についての説明も詳しく書かれています。星のしかけをめくると、衛星が出てきたり、地表の様子が紹介されていたりと、それぞれ工夫されています。木星には衛星が67個、土星には62個もあり、その中の大きな衛星についても詳しく書かれています。

最後の、銀河のページでは、地球が天の川銀河のどのあたりにあるかが紹介されており、銀河はくるくる回せるようなしかけになっていました。天の川銀河だけでなく、アンドロメダや他の銀河も描かれています。

星や銀河のページは見ていてとても美しく内容としても感動的で、親子でとても楽しく本を読み終えました。娘は何か思うところがあったのか、学校の自主学習に早速取り入れていました。

他にも沢山のページがあり、文章も読み応えがありました。しかけ絵本といっても、内容は専門的で、絵もとても綺麗ですので見ていて飽きません。年齢層関係なく、宇宙についての知識を得られたり、興味を持つきっかけになるのではないでしょうか。

親子で一緒に本を楽しめたことも嬉しく、良い時間となりました。

うごかす! めくる! 宇宙
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