読書感想文や作文などを見て、お子さんの「国語力」が不足していると感じたことはありませんか。
語彙力や文章力は教えられて伸びるものでもなく、どのようにして勉強していけばよいのか、分からないという方も多いかと思います。
今回は“書きことば”に焦点を置いて国語力を伸ばす「はじめての作文力ドリル」を紹介します。
文章問題や作文が苦手なお子さんにとって、文章を書く楽しみを知ってもらうきっかけとなる本なのでぜひ、本記事を参考にしてみてください。
「はじめての作文力ドリル」はどんな教材?どこで買える?
本書は、学習教材でおなじみの学研プラスから発行されている学習本です。
全国の書店のほか、amazonや楽天ブックスといったインターネットでも購入が可能。
今回紹介するのは“小学中学年用”ですが、ほかにも“低学年用”と“高学年”があります。
定価は1,210円(税込)で、サイズはランドセルにもするりと入るB5サイズ。
電子書籍としても販売されているので、お子さんのライフスタイルやお好みによって選択できます。
国語力不足が引き起こす学力低下
本書でまず最初に書かれていることは「日本語の力こそ学力の基礎」だということ。
“ことば”を使って考えることができなければ、理科や社会に算数といった、他の教科でも理解が難しくなってきます。
学年が上がり学習内容が難しくなるほど「なんとかなる」で乗り切れなくなり、はっきりとした苦手意識が生まれてしまいます。
またオンラインゲームの普及により、読書をして過ごす子どもも少なくなりました。
読書を通じて得られる「書きことば」の基礎を築くことで、文章を書ける状態に導いていくことを目的としたのが「はじめての作文力ドリル」です。
文章を書く楽しみを実感するだけでなく、読解力を養うことで全体的な学力アップにも繋がっていきます。
「はじめての作文力ドリル」の特徴やメリット
作文に強くなるだけでなく、学力の底上げが期待される本書の特徴を紹介します。
3つのステップで国語力アップ
3つのステップとされるのは「ことばのルールを学ぶ」ことや「発想の訓練」そして「構成を学ぶ」です。
1つ目は“文法”を知ること。
しかし、文法を知るだけでは文章を書けないので“どう伝えるか”の意欲をかき立てる、2つ目のステップが“発想の訓練”です。
そして、それをうまく伝えるための構成力を学習するのが、3つ目のステップとなります。
これらの内容を基礎から学べるので、どこでつまづいたのかも分かります。
ゲーム感覚で楽しめる
国語を苦手とする子どもにとって、ずらりと並んだ問題を目にするのは、意欲の低下にも繋がります。
そこでポップなイラストを用いたり、クイズ形式にしていたりと、子どもの取り組みやすさを大事にしている印象です。
またオールカラーで文字も大きめなので、見やすく書きやすく、細かい文字を書くのが嫌いな子どもでもストレスを感じません。
学校の勉強とは違う“ことばをいじる楽しさ”が得られる
問題には「おもしろいことを書いてみましょう」や「答えは一つではありません」といった“自由に考えてもいい”という出題の仕方が多くみられます。
学校の授業では、板書をしたりクラスメイトの前で音読をしたりと、国語が苦手な子どもにはちょっと苦しい場面もよくあると思います。
型にハマらず、自分自身の発想で考えながら学習をすすめられます。
実際に試してみたレビューとおすすめポイント
現在小学4年生の長男が、実際に家庭学習として取り入れたレビューと、おすすめだと感じたポイントを紹介します。
国語力の不足点が分かる
・間違っているのはどこ?(は・わ・お・を)
・正しい文はどっち?(“ぜんぜんおもしろい”と“ぜんぜんおもしろくない”など)
・正しくつないでいるのはどっち?(でも、だから、しかしなど)
このようなことばのルールは分かるものの、長男が苦手とする問題は“発想の訓練”の不足でした。
画像のように、自由に発想していいところですが“どうしてそうなったかを想像する”ことが難しいようです。
書くよりも一緒に想像してあげるほうが良いのではないかと感じ、一緒にいくつかの回答パターンを考えてみました。
最初は「こわい」だけだった解答が「大きい声を出すから」や「怖い顔をするから」など、徐々に発想が膨らんでいきます。
我が子の場合は“問題を解く”よりも“一緒に想像してみる”ことが大事だと感じました。
別冊解答で“ねらい”を確認できる
算数や理科といった正答がある科目とは違う国語は、保護者からしても教えることが大変です。
「はじめての作文力ドリル」には別冊の解答例が付属されており、各問題のねらいや、見るべきポイントが丁寧に解説されています。
こういったヒント集があることは、教える側にとっても助かります。
根気よく一緒に取り組むことが大事
ひたすら書くよりも想像を膨らましたり、考えをまとめる練習がメインなので、長男は嫌悪感なく取り組んでいます。
しかし、一人で自学となるとまだまだ難しいようです。
「親が付いていなくても国語はできる」と思っていた私ですが、国語こそ付きっきりになってヒントを与え、一緒に想像していくことが、この学習本を最大限に活用できるポイントなのではないかと感じました。
作文や読書感想文を書き上げるまでには遠い道のりになりそうですが、毎日の学習に取り入れて、コツコツと国語力を積み重ねていきたいと思います。
「はじめての作文力ドリル」で“ことばの楽しさ”を知ろう
今回は作文が苦手だったり、文章を書くことが苦手な子どもの国語力を上げる「はじめての作文力ドリル」を紹介しました。
ことばのルール・発想力・構成力を身につけることで、学力を上げることはもちろんですが、なによりも「ことばを楽しむ」ことに近づける内容の一冊です。
低学年・中学年・高学年がありますが、苦手の度合いによっては学年関係なく選ぶのが良さそうです。
我が子も「これならできそう」と、一緒にコツコツと頑張っています!
みなさんもぜひ、普段の学習に取り入れてみてはいかがでしょうか。