漢字の学習は学年が上がるごとに難しくなっていき、覚える量もどんどん増えるため、苦手意識が強くなっていく子どもが多いと思います。
学校での勉強や家庭学習など、一方的な学習だけでは習得は難しい・・・。
そんな中で見つけたのが「となえてかく漢字練習ノート」です。
“口唱(こうしょう)法”という、あまり聞きなれない学習法ですが、これが我が子にはぴったりはまりました!
となえて書くことで覚えがスムーズになり、工夫がこらされた文章問題により、読み書きがしっかり身に付きます。
おすすめポイントを中心に紹介しますので、ぜひお子さんにも勧めてみてください。
「となえてかく漢字練習ノート」とは?口唱法の意味も紹介
本書は小学校で習う漢字を、となえて書きながら習得を目指していく学習本です。
著者は、国語関連書を多数発行している、東京学芸大卒の下村昇氏。
本書の大きな特徴は、下村式の口唱法です。
漢字の書き順を、口で唱えながらマスターしていくこの指導方法は、商標登録もされています。
主な唱え方は“漢字の24要素”として、本の中で紹介されています。
メリットとおすすめポイント
続いて、本書で学習する上でのメリットを紹介していきます。
絵描き歌の感覚で書き順が身につけられる
よこぼう・かぎはね・左はらい・右はらい・たてまげなど、漢字をつくる24要素の唱え方を用いて書くことで、正しい書き順が身に付きます。
美しい漢字を書くためにも、正しい書き順を身につけることは必須といえます。
九九や年号も歌で覚えることが多いので、漢字の書き順も、絵描き歌感覚で覚えられるのは子どもにとってのハードルも低いといえます。
意味や形を理解!漢字の「なりたち」を学べる
元になっている絵を見て、どのように漢字がつくられたかということが学べます。
意味や組み立てを理解することで、漢字学習自体が楽しくなりそうですよね。
本の中に出てくるイラストは、シンプルかつ余計な装飾がなく、集中力が散漫しない点もおすすめポイントです。
漢字の“生きた使い方”を知ることで読み書きが習得できる
“教”という漢字の文章問題を例にします。
お年寄りに、駅までの道を教(おし)えてあげた。
国語の時間に【おそ】わった、ていねい語をつかう。
【きょう】室でやったように、うまくは話せなかった。
このように、文章問題の中で漢字の使い方を覚えられるようになっているので、音読み・訓読みで習得したことをしっかりと活かせます。
A4サイズで文字が書きやすい
一般的な学習本と比べて、一回り大きいA4サイズなので、その分見やすく書きやすいのが特徴です。
特に低学年のうちは、文字を小さく書くことが苦手だと思うので、大きくはっきりと書き込みできるのは嬉しいですよね。
「となえてかく漢字練習ノート」の感想
学校で使用している漢字ドリルのように、とにかくシンプルで、しっかりと書き順が学べる教材を探していた私。
「となえてかく漢字練習ノート」を実際に試してみた感想をお伝えします。
なぞり書きからスタート
漢字練習は、書き順がしっかり身に付くように12回分の漢字が書けます。
内6つはなぞり書きスペースのため、丁寧になぞっていくことからスタート。
「こんなにたくさん書くの!」と、ちょっとテンション下がり気味な我が子です。
となえて書くことに慣れる
「となえて書く」ことに慣れていないため、どうしたらいいか分からない様子もありました。
練習スペースの上部に“となえかた”が簡単に説明されているので“書きながら”となえていくことができます。
少しずつ慣れてくると、オリジナルの歌やリズムに乗せてとなえる姿が。
「ひとやねに、よこぼう2ほんでムをつける!はいはいはい“会う”の出来上がり♪」
となえているというよりは、歌ってる?(笑)
普通にぶつぶつととなえるよりは、こうして工夫していくことでテンポ良く練習ができるようです。
文章問題は家庭学習にも応用できる
文章問題は、本に書き込む前にノートに写してみました。
家庭学習として取り組んだ後に本へ書き込むことで、おさらいにもなります。
1ページで4つの漢字が学べますが、一文字で12回の練習をするため、書く量としてはかなり多めです。
子どもが負担なくすすめられるように、取り組む量については気を付けてあげたいところ。
「漢字の形の絵がおもしろい!お話しながらできるから楽しいよ」
何かとおしゃべりをしている、集中力が足りない彼にとって「となえる」の学習法は、ぴったりはまったように思います。
「となえてかく漢字練習ノート」書き順をマスターしよう
となえて書く、書き順が記憶できる“口唱法”で漢字を学ぶ「となえてかく漢字練習ノート」を紹介しました。
絵描きうたのように楽しく覚えられるので、書くだけの学習に飽きてしまっている子どもにおすすめしたい、学習本です。
負担のない範囲で取り組むことができ、漢字練習の習慣が身に付く第一歩となります。
今回は小学2年生用を試しましたが、6年生まで対応しているので、ぜひ活用してみてくださいね。