大人のリカレント欲求も満たしてくれる!英語の算数教育チャンネル「Numberblocks」

「英語を字幕なしで理解できるようになって欲しい+算数が好きになって欲しい」

なんとわがままな欲望でしょうか。自分ができなかったからこそ、子どもには多くを求めてしまうものです。そんな無理筋な望みを叶えてくれるコンテンツはないものかと探しているときに出会ったのが「Numberblocks」。英語圏の子ども向けの算数教育チャンネルです。英語のヒアリングはほぼできない長女に、あえて「数え歌」のようなコンテンツを見せることで、英語が学べるのでは……という下心満載で挑戦してみました。さてその結果はいかに!

NumberblocksはBBCが運営する子ども向け算数教育チャンネル

Numberblocksを運営しているのはイギリスの公共放送「BBC」です。日本でいうならばNHKが運営するEテレのYouTubeチャンネルのようなもの。したがってコンテンツのクオリティは非常に高く、どんな年齢の子どもが視聴しても問題はありません。

チャンネル登録者数は2022年5月現在で462万人。動画数も豊富で、子どもがハマれば長期間楽しめるでしょう。現在も新しい動画が続々と追加されています。

Numberblocksでは英語+算数を学べるけれど「両方とも興味なし」の結果もあり得る

Numberblocksは良質なコンテンツばかりで、親の英語の学び直しにもぴったり。登場するキャラクターは四角いブロックたち。年齢、性別を問わず愛されそうなキャラクターです。音声もアニメーションも演出も、子どもの関心を惹きつけるように工夫がこらされており非常に上質であると感じました。

ただし歌が多用されており、完全に聞き取ることは親でもちょっと難しい。学校外で英語の教育を受けていない小中高生はほとんど聞き取れないのではと思います。

たとえばこの動画の35秒からは数字の大小を解説しています。ブロックのキャラクターたちが「I am bigger than you」「I am smaller than you」と背の高さを比べるシーンです。この英語を聞き取れる子どもはかなり少ないと感じます。ネイティブやバイリンガルとして育った子どもであれば問題ありませんが、日本で英会話教室に通っているレベルでは厳しいと感じました。

「英語を学んでもらおう」と思って子どもに見せると、「全く聞き取れない」と挫折してしまうおそれがあります。また算数の教材として年齢に応じたコンテンツを見せても理解が難しい。導入の方法によっては、全く視聴してくれないおそれがあります。またNumberblocksはイギリス英語です。学校で学ぶのはアメリカ英語なので、発音に若干の違いがあり、聞き取りが難しいと感じることも。

Numberblocksを視聴するにあたって注意すべき点をまとめておきますので、これを参考に視聴してください。

  • Numberblocksは全部英語で、日本語字幕がない
  • 英語のヒアリングがまったくできない状態では、音声を理解することは難しい
  • イギリス英語だから、アメリカ英語に慣れていると聞き取りにくい

我が家流「Numberblocks」の導入方法

小4と小1の娘たちは二人とも英語のヒアリング能力はほぼゼロです。したがって英語を聞き取って説明を理解することは不可能。私はNumberblocksの英語はほとんど聞き取れますが、リアルタイム通訳は途中で疲れ果ててしまいます。この状態でNumberblocksを楽しむために、以下の方法で視聴することにしました。

小4、小1と一緒にNumberblocksを楽しむ方法

  • YouTubeの字幕機能をオンにして英語字幕を表示する
  • 子どもたちと一緒に視聴して、随時子どもたちの質問に答える
  • 1つの動画を視聴するごとに子どもたちに動画内容のクイズを出す

英語が聞けない子どもたちが飽きないように、常に親が解説できる体制で視聴しました。親のヒアリングが怪しいときや、疲れたときは英語字幕でカバーします。そして子どもたちが最後まで楽しく視聴できるように、スタート前に3つ問題を出題。すると子どもたちは最後まで真剣に見ます。問題を出題するに当たっては、親が一度見ておく必要があります。

そうです。はっきり言って親は疲れます。ですが「英語を学び直したいな」とお考えの親にとってはぴったりの教材。自分の勉強と子どもの勉強を同時に進められると思えば頑張れる!はず……。

中学生と一緒にNumberblocksを楽しむ方法

  • YouTubeの英語字幕を表示する
  • 1フレーズずつ親子が交代して翻訳する

動画の内容は子ども向けの算数ですが、使われている英語は中学レベルを超えています。だから英語字幕をオンにすることで、中学生の子どもと楽しみながら英語を学習できますよ。1フレーズずつ親と交互に翻訳することで、親との真剣勝負!親も昔の記憶を辿りながらの翻訳だから、子どもに負けちゃうかもしれません。

小4女子「○○って言ってるんでしょ??」意外と興味津々

さて我が家の小4、小1女子達にNumberblocksを見せたところ、楽しいアニメーションに意外と釘付け。笑いながら視聴していました。ただし何て言ってるかわかる??と聞いたら「さっぱりわからない」とのこと。また想像してあててごらんといったら見当違いのことを言っていました。ただ、足し算やかけ算といった言語を問わず共通する算数の認識についてはしっかり理解できている様子でした。

そのうち「これって『私はいつも晴れている』っていってるんでしょ」というようになんとか意味を汲み取ろうと聞き耳を立てるように。

なによりもいつもは忙しそうにしている私とYouTubeを見られるという機会に喜んでいるようでした。小1女子はEテレの「にほんごであそぼ」を見ているような顔で視聴していました。よくわからないけれど、つい見ちゃうといった感じ。

2人とも英語の勉強、算数の勉強になったとは言い切れないものの楽しい時間を過ごせました。

最後にNumberblocksをオススメする人、しない人をまとめておきます!

Numberblocksをオススメする人

  • すでに英語のヒアリングがある程度できる
  • 移動や待ち時間に子どもに見せる良質なコンテンツを探している
  • 小学校高学年以上でボキャブラリー、文法がインプットされておりヒアリングを学びたい

Numberblocksをオススメしない人

  • 英語に興味がない

Numberblocksはイギリスの公共放送BBCが提供する良質な教育コンテンツ。ネイティブの子どもにとっては楽しみながら算数を学べる素晴らしい教材です。非ネイティブの子どもにとっては、そのまま算数の教材にすることは難しいですが工夫次第で学びのひとつになると感じました。また英語を勉強中や学び直し中の親にはぴったりな教材。親子でコミュニケーションを問いながら学びたい方はぜひ挑戦してみてください!