英語の勉強本「小学生のためのアルファベット&英単語パズル80」

英語学習は、日々の学校授業だけではなかなか習得が難しく、家庭学習でも保護者と一緒に取り組む必要があるのではないかと思います。

親に教えられることを嫌がる子どもも多いことから“一緒に勉強をする”ではなく“一緒に楽しむ”学習をすることが、大切といえるのではないでしょうか。

今回は、英語を教える人向けに出版されたサポートブック「小学生のためのアルファベット&英単語パズル80」を紹介します。

  • アルファベットを習得したばかりで学習方法が分からない
  • 英語学習の基礎づくりの教材を探している
  • 日々の英語学習の復習や家庭学習に力を入れたい

これらに当てはまる方はぜひ、本書を参考にしていただきたいと思います。

楽しみながらどんどん覚えられる、おすすめの一冊です。

どんな内容の本?

英語教材で最も重要視したいのが、どのような内容になっているかですよね。

対象学年や学習のねらいが記載されているため、目標意識を持って取り組むことができます。

2つに分かれているチャプター別に、詳しく解説します。

楽しく覚える!アルファベットパズル

アルファベットの順番を理解し、文字を認識することから始まるチャプター1は、文字つなぎがはじまりです。

文字つなぎに慣れてきたら、制限時間が設けられたり、文字探しやビンゴが登場したりと内容が発展していきます。

英単語の綴りや、発音に移る前の最も大事なステップとされる「音韻認識能力(音素を自由に扱えるようにする)」ための基礎力を育てる“慣れ親しむ”ための問題が揃います。

語彙力が身に付く!英単語パズル

アルファベットに慣れ親しんだ後には、語彙力を身につけるためのワードサーチや、数あるアルファベットの中から文字を拾って英単語を作る問題にステップアップします。

対象学年は5年生レベルとなりますが、問題の中にはヒントがたくさんあるので、もちろん3年生〜でも挑戦可能です。

文字の形に触れ、音の操作に慣れ親しむ内容が盛り込まれています。

英語学習のサポートに大事なのは挑戦意欲を持ってもらうこと

英語を教える人向けのサポートブックですが「先生でもないし、教えられるほどでもない」と思っている方も、多いのではないでしょうか。

ですが、岐阜大学教育学部准教授である著者の瀧沢広人氏は「ユーモアを交え、挑戦意欲を駆り立てること」が大事といいます。

“〇分以内にできたら天才!”と鼓舞したり、ページが終わるごとにシールを増やしていったりと、活用シーンは学校授業の補助教材としてだけはありません。

本書のコンセプトである「楽しくてちょっぴりためになる」学習のために、子どもの自主性だけに頼らず、家庭でも工夫をして楽しんで学習できる仕組みをつくる。

「家庭学習やりなさい!」とだけ言い放ってしまいがちな保護者の方には、ハッと気づかせられるようなヒントが詰まっていると感じました。

「小学生のためのアルファベット&英単語パズル80」のレビュー

現在小学四年生の長男は、昨年中にアルファベットの習得ができず「英語苦手、嫌い!」になってしまった一人です。

ひたすらアルファベットを書かせるという勉強をさせていた私ですが、本書の解説を見たときには反省させられました。

そんな反省をふまえ、我が子に本書を渡した後のレビューを紹介します。

アルファベットの歌で迷路をクリアできた!

そもそもアルファベットが完璧に書けなくても大丈夫なのだろうか、という不安の中で挑戦した問題は「大文字迷路」。

うまく書けないものの、文字の形は認識しているようでした。

ここで活躍したのはアルファベットの歌。

「ABCDEFG・・・♪」と歌いながら迷路を辿り、ゴールイン!

「意外にできるんだ!」と感じた本人よりも、私のほうが驚きました。

苦手である“書くだけの問題”ではなく、文字認識に特化しているため、本人も学習を進めやすいようです。

小さな達成感の積み重ねを感じられる

ひたすらアルファベットを書くことから、1日1ページ、無理なく普段の家庭学習の“ついで”として取り入れたことで、嫌いが拭われ苦手意識も薄れた気がします。

できたら一言の頑張りメッセージを書いてみたり、本人の自主性だけに頼るのではなく、そばに付いて取り組んでもらうなどして、私自身も学習に寄り添うようになりました。

時間制限を設ける問題もありますが、我が家ではマイペースにやってもらっています。

英語が好き!というお子さん向けというよりは、苦手だと感じているお子さんにおすすめ。

スキマ時間に気軽に取り入れられるので、普段勉強をあまり見ることができない保護者の方でも、数分でできます。

子どもの「できた!」という小さな成功体験を、一緒に感じてあげてほしいです。

英語苦手でも生み出される挑戦意欲と達成感!

小学校3年生は12種類48のパズル、5年生から使える英単語を使った8種類32のパズルで、長く活用できる「小学生のためのアルファベット&英単語パズル80」を紹介しました。

「うちの子は学力が低いから」と諦める必要はありません。

まずは家庭学習を見守る保護者が楽しむ工夫を与えることで、子どもの挑戦意欲が生まれることを覚えておきましょう。

本書を普段の学習に少しだけ取り入れるだけで、英語に慣れ親しんでいき、自然と覚えることができます。

  • プロセスが楽しい
  • 結果が楽しい
  • 偶然できた!から始まる達成感が生み出される

「小学生のためのアルファベット&英単語パズル80」は、このような特徴を持つ一冊です。

単なる「力の付く学習」ではなく、可能性が見出せる「楽しい学習」を求める方は是非、本書を手に取ってみてください。